
せっかくの空手の昇級審査。
しっかり練習して、確実に昇級していきたい所でしょう。
9級はまだ白帯なので、基本さえしっかり理解できていれば大丈夫です。
この記事では日本空手協会の9級受験の試験内容と審査に合格するためのポイントについて解説していきます。
9級試験内容
9級の試験内容は以下になります。
・中段順突き(前屈立ち)
・上段揚げ受け(前屈立ち)
・中段外受け(前屈立ち)
・後屈手刀受け(後屈立ち)
・前蹴り(閉足立ち)
9級は「その場基本」となります。
自然体から前屈立ちや後屈立ちで基本技を出し、一度自然体に戻ります。
これを左右交互に繰り返し行います。
1.中段順突き
追い突きです。
審査のポイントは、「前屈立ちが出来ているか」、「突きが適格に出ているか」です。
自然体から右脚を前にすり出し、右の中段突きをします。
脚の出し方は内から外へ半円を描くように運足が出来ていれば上等です。
中段突きなので、自分のみぞおちの延長線上にしっかり拳を握って突きを放ち、身体は正面を向くようにします。
中段順突きは3級まで必須項目です。
9級の段階では形がある程度できていればOKでしょう。
級が上がるにつれてスピードや力強さなどが必要になってきますが、現段階では正確に技を繰り出せるよう練習しましょう。
2.上段揚げ受け
前方に前屈立ちになり、揚げ受けを行います。
前屈立ちの要領は順突きと同様に、内から外へ半円を描くようにすり出します。
自然体から左手の掌を開き額の前に挙げると同時に、右脚を前にすり出していきます。
前屈立ちになる際に右手を挙上し揚げ受け、左手は額から腕を下げて引手をとる。
10級受験で解説した通り、揚げ受けをする際は胸の前で十字を作るようにすると技を繰り出す瞬間に腕を捻る力が加えて出すことが出来ます。
揚げ受けは半身の姿勢なので、身体を横向きに、顔は前を向けるように意識しましょう。
3.中段外受け
中段外受けも前屈立ちとなり、揚げ受け同様半身になります。
右脚を前にすり出す瞬間に左手は拳を握り前方へ伸ばし、右手も拳を握り右耳の横に腕を外転(横に腕を上げる動き)させます。
前屈立ちとなると同時に脇を締めるように右外受けを出し、左手は素早く引き手の位置まで引き込みます。
外受けを出した時の拳の高さは、「肩の高さ」と水平になるように意識します。
4.後屈手刀受け
手刀受けは空手独特の受け形の一つです。
後屈立ちの受け技で、この後屈立ちが難しい。
手刀受けのポイントを以下に挙げます。
・手刀の形をしっかり作る(指がバラバラにならないように)。
・手刀の手首は曲げないように。
・手刀と反対の手は水月(みぞおちの所)。
・しっかり後屈立ちをする(前足3、後ろ足7の割合で立つ)
それでは、審査の動きについて。
まず自然体で立ち、右手を手刀の形にして左耳横あたりに持ってくる。(掌側が自分の方を向くように)。
左手も手刀の形を作り、手の甲を斜め上向きにし、お腹の前側に出す。
右足を前にすり出し、左足は踵を中心に左向きになるよう動かして後屈立ちとなると同時に右手刀を前方へ切り出すように出し、左手は水月の前に(掌を上向き)。
右手刀の手の位置は肩の高さで、肘は直角に曲がり脇腹との間は拳一つ分くらいを目安にするときれいな手刀受けの形になります。
初心者は後屈立ちが難しく、左右5:5になったり、手刀の手首が曲がったりすることが多いので、まずはそのあたりから注意しながら練習しましょう。
5.前蹴り
前蹴りは10級受験と同様、閉足立ちで右から交互に前蹴りをします。
上手になるポイントは「引き足」を意識する事。
蹴る前にしっかり股関節を曲げて引き足をとり、前方に差し込むように前蹴りを放って、素早く引き足を取る。
蹴り3引き足7の意識で前蹴りを練習しましょう。
初心者ほど膝が伸びたままで、前に放るように脚を出すサッカーボールキックのような蹴り方になってしまいます。
蹴る前、蹴った後の「引き足」が重要です。
あとは蹴った後にしっかりと閉足立ちに戻る事が出来れば、審査は大丈夫です。
まとめ
9級受験の審査内容とポイントを解説しました。
9級受験は自然体から前屈立ちや後屈立ちで基本技を行って、自然体に戻るまでを見られます。
一番大事なのは【立ち方】。
前屈立ち、後屈立ちがしっかり出来ているのかを重点的に練習していれば、審査は大丈夫です!